2020/10/01 07:11

MOTHERLAKE COFFEEの川井です。

お店にお越しいただきありがとうございます。MOTHERLAKE COFFEEは、私の父と姉が琵琶湖のほとりで焙煎をして皆さんに届けていますが、ここではお店の成り立ちや僕のことを少し紹介させていただきます。

僕は東京の渋谷にあるFabCafeというカフェのCOOを8年務めていました。コーヒーの美味しさと魅力を知ったのは、3年間住んでいたシンガポールです。シンガポールは、とっても甘いローカルコーヒーが主流ですが、オーストラリアからの移住者も多いため、一部でオーストラリアの最先端のコーヒーが楽しめます。たまたま僕の通勤途中にあったHighlander Coffee(https://www.highlandercoffee.com/)でコーヒーを買ったのをきっかけに、そこに毎日通うことになりました。
Highlander Coffeeは、Hoさん兄弟が運営するコーヒーショップですが、一般向けだけでなく店舗向けの卸やトレーニングも行っているシンガポールでも珍しいコーヒーショップで、スペシャルティコーヒーの美味しさや、コーヒーの楽しみ方、プロフェッショナルなバリスタやロースターに初めて触れた場所でした。そのHighlander Coffeeで開催されていた一般向けのコーヒーアカデミーでカッピングから、エスプレッソの抽出までを習ったのが僕のバリスタとしての起源です。

ただ、当時は自分がカフェをやることは夢でしかなかったのですが、あるお正月に前職のロフトワークの社長に正月挨拶で連絡したところ、クリエイター向けのカフェ事業をやろうとしているからやってみない?とのオファーが。二つ返事で引き受けて帰国の途につきました。そうして2012年2月に立ち上げたのがFabCafe Tokyo(https://fabcafe.com/jp/tokyo/)です。現在(2020/10/1地点)では、国内4箇所、海外7箇所に展開しています。

当時バリスタとしては本当にビギナーでしたが、当時Coffee CommonsのFounderだったSean Bonnerや、NOZY COFFEEの能城さんや菊池さん、Onibus Coffeeの坂尾さんや橋本さん、Amameria Espressoの石井さん、カフェ・ファソンの岡内さん、Lightup Coffeeの川野くんなど多くのバリスタたちが本当に親切にいろいろ教えてくれ、バリスタとして少しずつ力をつけていくことが出来ました。
そんな数あるカフェの中でSeanが来日のたびに買ってきてくれた、アメリカのポートランドにあるHeart Coffeeのパッケージにある言葉「The coffee cherry is a fruit. Coffee is seasonal.」という言葉が、僕のバリスタとしての金言となりました。

当時、FabCafeはモノづくりカフェとしての一面が強かったためコーヒー好きが集まる場所ではなかったのですが、FabCafeらしいコーヒーの魅力の伝え方ってなんだろうと考えたとき、モノづくりと同じで自分でやってみる楽しみを伝えるのが一番だと考えました。
そこで、プロフェッショナルなコーヒースキルとナレッジをプロのツールを使って楽しんでもらえる機会を作ろうと思ったのです。そしてビギナー向けにスペシャルティコーヒー講座やカッピングといったワークショップの開催はもちろん、焙煎やエスプレッソマシンを使った抽出など、他のお店では触らせてもらえない機材を皆さんに体験してもらうワークショップを開催しました。週末にはコーヒーサロンを開催し、10種類以上のコーヒー抽出機材を自由に使って楽しんでいただきながらコーヒー好きが集まる場を作っていました。
おかげでFabCafeのコーヒーワークショップやイベントは他の店とは違った層のコーヒー好きに認知されるようになりました。

ただ、僕も店舗が増えたりカフェ以外の仕事の比率が増えていくに従い、現場を徐々に離れることが多くそういった時間がなかなか取れなくなってしまいました。また、2019年にFabCafeを離れてしまったこともあり、自分自身がコーヒーに触れる時間も減ってしまっていました。
巷には美味しいコーヒー屋さんが増えていますが、いいコーヒーはなんだか敷居が高くなってしまったり、高くてなかなか手が出しづらいものになってしまっていて、以前に比べて新しくコーヒーの魅力に触れられる機会が減っているなと感じていました。また、コーヒーを飲む楽しみだけでなく、家で自分で抽出する楽しみだけでなく、焙煎やエスプレッソのような抽出を家庭で簡単なツールで楽しめることを伝えているところはあまりないことになにか自分なりのアプローチが出来ないかなと思っていました。

そんな中、実家の父親が仕事を引退して少し落ち着いて時間が取れるようになったこともあり、父の趣味としてコーヒーを楽しんでもらおうとプロフェッショナルな焙煎機を提供したのですが、やはり飲む人がいないと作る意欲も沸きません。であれば、儲ける必要はないので、父が楽しみながら作れる程度のコーヒーをみなさんに楽しんでもらおうと思いたちました。
とはいえ高齢なこともあり父だけではなかなか大変なところ、近くに住む姉が手伝ってくれることになりMOTHERLAKE COFFEEを立ち上げることが出来ました。2人にはトップスペシャルティという高品質なコーヒーをメインに使ったコーヒーの焙煎をしてもらい、美味しいコーヒーを手軽に楽しみたいという人たち向けに届けるお手伝いをしてもらいます。

僕は皆さんにより美味しいコーヒーを自分で楽しむ方法をお伝えするため、プロフェッショナルな技術やノウハウを活かしつつ、身近に手に入れられるツールを使って焙煎や抽出のノウハウを伝えていきたいと思っています。
今後、このブログでは動画やいろいろな資料などを使って、皆さんが自分の家で自分なりのコーヒーの楽しみ方が出来る方法をお伝えできればと思っています。

まだまだ慣れない2人+1人ですが、MOTHERLAKE COFFEEを通して自分で作るコーヒーの楽しみ方を知っていただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。


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