2020/10/01 19:18

みなさんはコーヒーは豆で買いますか?挽いたものを買いますか?

コーヒーを美味しく飲む一番基本となる方法がミルやグラインダーを買うことです。
それもこの前に上げた「コーヒーはフルーツなんです」という理由からご説明すると納得しやすいと思います。
みなさんはフルーツをホールで買いますか?カットフルーツを買いますか?
カットフルーツの方がすぐ食べられて便利!でも、カットしていないほうが本当は美味しいし、日持ちもしていいよね。
コーヒーも全く同じです。

コーヒーは焙煎するといくらでも持ちそうなイメージがあります。これはやっぱりコーヒーが穀物だという認識があるからかもしれません。
お米や豆のように長期間保管出来るイメージがあります。確かに焙煎前の生豆状態の豆はちゃんとした設備で保管すれば長持ちします。ただ、よくある店頭で生豆を焙煎して販売しているコーヒー屋さんのように、木樽に入れて湿気や外気にさらしてしまってはあっという間に品質は落ちてしまいます。通常、スペシャルティコーヒーはその年に収穫された豆はその年に消費されます。しかし、グレードの低い豆は長期間保管されたり、深煎りしてアイスコーヒーにしてしまうなどの方法で消費されています。

では、焙煎したコーヒーの賞味期限はどの程度でしょう?

よくチェーン店のカフェやスーパーなどで販売されている豆を見ると1年間ぐらい先の日付が書かれています。真空パックされているとはいえ、これは長すぎると思います。

通常サードウェーブコーヒーを提供しているプロフェッショナルなロースターやバリスタたちは、焙煎後2週間以内に豆を使い切ります。しかも、焙煎後数日はガスを抜いたり味を熟成するために寝かすので、実際の賞味期限は10日間程度です。日が過ぎていくと味の華やかさやジューシーな感じがなくなり、全体的に特徴のない平凡な味に変化していきます。また、豆が酸化してしまうと悪い味がコーヒーについてしまいます。

とはいえ、一般の方はなかなか2週間毎に豆を買えません。そこで、豆のまま買っていただいて、冷蔵庫や湿気が少なく光が当たらないところに保存していただくことで1ヶ月から2ヶ月程度美味しい状態を楽しんでいただけます。
ただ、コーヒーミルやグラインダーが家にないと、どうしても豆を購入時に挽く必要があります。そうするとコーヒーの表面積が増えて酸化しやすくなり、風味も劣化してしまうことで賞味期限が短くなってしまいます。ですので、ミルやグラインダーを持つのは大事なんですね。

ちなみに、みなさんはコンビニやチェーン店のコーヒー豆とサードウェーブ系のカフェのコーヒー豆を比べたことはありますか?
チェーン点やコンビニの豆は真っ黒に焙煎されていて、ピカピカと表面に油が浮いていると思います。コーヒーは深く焙煎することで中の油が外に出てしまい、それが酸化して味を悪くしてしまいます。
一方でサードウェーブ系カフェの豆は薄い茶色で表面は乾いています。手で持ってもベタついたりしません。これは焙煎が深くないので、コーヒーの旨味でもある油成分が豆の中に残っている状況です。

では、どうして深く焙煎するのでしょう?

それは、コーヒーの質が悪いためです。実際にコーヒーの生産地に行ってみるとわかるのですが、チェーン店のコーヒーは赤い実だけでなく緑や黄色など熟成度合いや大きさがバラバラの豆がまとめられています。また、収穫後も床に敷き詰めて乾燥されているなど扱いも良くありません。そのため、コーヒーとしての味が良くないので、深く焙煎して悪い要素を焦げた苦さで消している状態です。
一方、スペシャルティコーヒーは赤く熟成した豆だけが選別され、それが丁寧に洗浄され乾燥されています。そのため、豆はフルーツのような甘みと酸味を持っているので、焙煎が浅くてもその美味しさが十分引き出されます。

そんなコーヒーの質を簡単に見極める方法があります。
プロがカッピングなどでもよくやりますが、温かいコーヒーではなく、冷めたコーヒーの味を見ることです。
コーヒーが温かいうちは、舌が正確な味を感じられないので、質の悪いコーヒーでも苦さと甘みのいわゆるコーヒーっぽさが美味しく感じます。しかし、それらのコーヒーを冷ますと熱かったときにわからなかった味を感じてしまいます。置きっぱなしにしていたコンビニコーヒーが冷めたら美味しくなくて飲めなかったなんて経験ありませんか?
一方で、美味しいコーヒーは冷めても嫌な味が出てこず、豆の本来の美味しさを楽しむことができます。
是非一度試してみてください。

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